予備校時代 1
北海道にも予備校はありましたが、医学部専門の予備校を選んで東京に上京しました。
当時は、都内に2つ医学部専門予備校があって、僕は両国予備校を選びました。基本的に全寮制で、全国から医学部志望者が集まっていました。寮は30個程度ありましたが、両国から最も遠い船橋に決まり入寮しました。築50年以上の元旅館だった場所を買い取って寮として使っていました。船橋駅から徒歩約20分、一応6畳程度の個室ですが、カギは無し、ベッドは鉄製で腰の辺りが深く曲がっているものでした。元軍人の寮監夫婦が住み込みでいて、食事を作ったり、生徒の管理をしていました。毎日不規則に部屋の見回り、風呂は週3回のみ、コンクリートのむき出しの壁に向かって机が置かれていて、ただひたすら勉強です。月曜日から土曜日までは授業、日曜日も朝7時起床夜まで勉強、自由時間は0でした。
現在では想像出来ないほどの、上り総武線の車内混雑。座って床に鞄を置くなど絶対に無理な程、通学時は混んでいました。船橋駅まで徒歩20分で既に疲れるのに、満員電車での通学で予備校に到着した時点で、体力を使い切っていました。ただ毎日続けていると、段々と慣れて体力も付いてきて苦痛に感じなくなるのですから不思議なものです。